生野菜を山盛りサラダで食べよう

自宅で出来る一番手軽な温熱療法、それが中村式温熱療法です。

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生野菜を山盛りサラダで食べよう

肉や、納豆以外の大豆食品を避けるとなると、たんぱく質はいったいどこから摂取すればよいのか、とよく質問されます。

 

ところが、わたしたちのからだに必要なのはアミノ酸であり、たんぱく質そのものではありません。

アミノ酸を摂取できれば、たんぱく質は体内で合成できます。人体では合成できず、体外から摂取する必要のあるアミノ酸は、わずか八種類しかありません。

 

この八種類の必須アミノ酸は、ほとんどの野菜と果物に含まれているので、実は、たんぱく質そのものを摂取する必要は、まったくないのです。新鮮な生の野菜ジュースや果物ジュース、野菜サラダをたくさん摂れば、たんぱく質不足にはなりません。

 

わたしは毎朝、低速圧搾のジューサーでしぼった新鮮な生のニンジンジュースを飲み、昼食では生野菜の山盛りサラダを欠かしません。生の野菜や果物には、多種のビタミンやミネラルだけでなく酵素が豊富に含まれています。

酵素は、消化吸収や免疫の機能を助けるので、生の野菜や果物を多く摂ることは、消化器系と免疫系を守り、ホルモン分泌のバランスを促し、排泄系を強化することになります。これにより精神的な安定も、もたらされるようになります。

 

食物酵素は、熱に弱く約四二度以上になると破壊されるので、加熱調理をしない生の野菜と果物を、一日最低一回は摂ることをおすすめしています。

 

ところが、市販の缶やペットボトルのジュースは、たとえ材料の一〇〇パーセントが野菜や果物であってもわたしたちの口に入るころにはすでに酸化していて、酵素(生命力)が失われた飲料です。

からだを酸化させたり、体内の消化酵素を浪費させたりするので、結局は飲まないほうがよい飲み物となってしまっています。

 

もし、生の果物や野菜のジュースが飲めないときに喉が渇いたら、安全が確認できるミネラル・ウォーターを飲むのが一番よいでしょう。

 

また、カルシウムが取り出された骨を再形成するためには、骨の主成分であるリン酸カルシウムとリン酸マグネシウム、そしてタンパク質が結合してアパタイトという組織がつくられなければなりません。

 

もちろん、それらの材料だけでも、まだ骨をつくることはできず、亜鉛、マンガン、ホウ素、ビタミンB6・ビタミンC・ビタミンKなどのビタミンとミネラルがそろって、やっと骨がつくられます。

これらのビタミンとミネラルがすべて含まれているアルファルファや、同様のビタミンやミネラルを含むブロッコリースプラウトを生で、昼食にたっぷりと食べるとよいでしょう。

 

東洋医学やアーユルベーダを学んだ人から、「からだが冷えるので、生野菜や果物は摂らないほうがよいのではないか」という質問をよく受けますが、常温以上~四十二度以下の生野菜や果物を摂ると、むしろ、からだの冷えは改善します。

適温の生ジュースと生野菜や果物を摂ることを習慣にすると、からだの解毒(デトックス)が進み、血流がよくなることによって、結局はからだが温まるようになるのです。

 

また、東洋医学やアーユルベーダには食物酵素という視点が欠けています。

加熱調理された食事は、生の食べものより消化酵素を多く必要とします。

消化力に問題があるからリウマチや関節症になった患者さんにとって、加熱調理されて消化酵素を失ったあとの食事は、消化器官に大きな負担を与えるのです。

 

からだの冷えを改善するためにも、特に朝食と昼食には、食前に果物を摂り、十五分以上の時間を空けたあとに適温の生野菜ジュースや生野菜サラダと摂ることをおすすめします。生野菜も果物も、冷蔵庫から出した直後に食べるのではなく、室温に戻してから食べるようにします。

 

もし冷えを感じるのなら、やや温かい白湯や、無添加の梅干しを入れてつぶしたあとのお湯を、果物や生野菜のジュースまたはサラダと一緒に、飲むとよいでしょう。

また、代謝がわるいと冷えやすくなるので、ホットパックなどで徹底的に温めることをお勧めしたいとおもいます。

中村式温熱療法は「温熱」「栄養」「メンタル」という、3つの土台のバランスを整えることで、免疫力・快復力を最大限に高め、健康になる温熱療法です。
(「東洋三理療法」といいます。)

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中村 司

(財)日本東洋医学財団 理事長
中村式温熱療法 提唱者

祖母が27年間リウマチで寝たきり状態だったため、 幼い頃より難病の消滅を悲願とし、治療師の道に進む。
その克服法を完成に近づける途上、自分自身に激しい リウマチ症状が現れたが、約3週間で克服した経験をもつ。

治った患者さんの共通点を分析した「東洋三理療法」、 遠赤外線でいつでも体を温められる 「中村式温熱」、患者さんと共同開発した 「KIK療法」など、独自の視点から創案した治療法も多い。

中村司の詳しいプロフィール

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