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骨で不足しているからといって、カルシウムのサプリメントやヨーグルト、牛乳を飲めばよいという発想は、きわめて危険です。
一九九四年から九八年にドイツで行なわれた調査によると、カルシウム・サプリメントを摂取した人は、摂取しなかった人よりも、心臓発作をおこす可能性が八六パーセントも増加します。大量のカルシウムが一気に血液中に流れ込むことによって、血管が傷つけられる可能性があるのです。
また、牛乳に含まれる大量のリンと動物性たんぱく質は、血液を酸性に傾けるため、かえって骨からカルシウムを溶かし出す原因となります。さらには、からだを酸性化する考え方と食べ方を続けているかぎり、骨のカルシウムが溶け出る、体に悪い原因は続くので、いくら骨形成に必要なカルシウムと一緒に、カルシウムの吸収をうながすビタミンDを摂取したとしても、なかなか根本的な解決にはならないのです。
まずは、できるだけからだを適度に動かして、酸を燃やすことです。そして、酸をつくるような否定的な考え方と飲食物を減らすことです。
特に、酸性食品である肉、魚介類、精白された単純炭水化物(白いパン、パスタ、うどんの原料となる小麦粉、白米など)を控えている限り、カルシウム不足は起こりません。もちろん、決して酸性食品が不要というわけではないのです。アルカリ性食品と酸性食品の比率が大切であり、その比率を「八対二」にするのがベストなのです。
とはいえ、必ずこの配分を毎日正確に守るべきだといっているのではありません。できるだけ、この比率に近づけるように、アルカリ性食品を多くして、酸性食品を少なくしましょう!ということをお伝えしています。
ところが、現役患者さんは、これとは逆の食事をしています。
体内に酸性をつくり出す食品ばかりを食べ続けているために、関節(軟骨)が破壊され、硬化するのです。
否定的な考え方とからだを冷やす習慣をやめて、酸性食品を全体の二割くらいに抑え、アルカリ性食品を八割くらいにする食習慣を続けることができたなら、からだは改善に向かいます。
関節は、以前よりも柔らかくなり、痛みも減っていきます。そして以前のような考え方・冷やし方・食べ方の習慣に戻らないかぎり、症状は悪化しないことでしょう。
中村式温熱療法は「温熱」「栄養」「メンタル」という、3つの土台のバランスを整えることで、免疫力・快復力を最大限に高め、健康になる温熱療法です。
(「東洋三理療法」といいます。)
中村 司
(財)日本東洋医学財団 理事長
中村式温熱療法 提唱者
祖母が27年間リウマチで寝たきり状態だったため、
幼い頃より難病の消滅を悲願とし、治療師の道に進む。
その克服法を完成に近づける途上、自分自身に激しい
リウマチ症状が現れたが、約3週間で克服した経験をもつ。
治った患者さんの共通点を分析した「東洋三理療法」、
遠赤外線でいつでも体を温められる 「中村式温熱」、患者さんと共同開発した
「KIK療法」など、独自の視点から創案した治療法も多い。
Copyright © 2015 中村温熱療法